「私」という夢から覚めて、わたしを生きる
今日は、中野真作さんの「「私」という夢から覚めて、わたしを生きる」です。
この本は、私が経験したプロセスと同じような箇所が多々あり、悟りを探求している人にとっては、助けにななる本だと思いました。私が印象に残った部分を紹介します。
「苦しみの原因は「私」という思考」p93~引用します。
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セラピーを始めた最初の頃、私は皆さんに次のようなことをよくお話していました。
「人生の苦しみのたった一つの原因は「ありのままの私ではだめだ」という考えである」
このことは、あるレベルではその通りなのですが、これをもっとも深い部分まで探求して行くと、次のような真実に目覚めるときがやってきます。
「そもそも、その「私」という考えそのものが苦しみの原因である」
これではあまりにも抽象的すぎてわかりにくいでしょうか。
同じことをいくつかの違う言い方で表現してみます。
・周囲の世界から分離された「私」が存在しているという考えを信じてしまっていることがすべての苦しみの原因である。
・この皮膚に包まれた私という小さな存在が自分の力だけで、このわけのわからない恐ろしい世界の中で、生きていると思い込んでしまっているのがすべての苦しみの原因である。
・この無限に広がる広大な宇宙の中に、小さな私がポツンと存在しているという感覚を信じてしまっているのがすべての苦しみの原因である。
どうでしょうか。これらの言葉が表現しようとしている微妙な感覚だけでも感じ取ることができるでしょうか。
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以前、あるスピリチュアルティーチャーから「人の苦しみの根本原因は、承認欲求である」と聞いたことがあります。自分を認めてほしいということから、人との比較が始まり、それが嫉妬を生んだり、自分はダメだと責めたりして苦しむので、そうだと思ったこともあります。
ある時、中野さんがいわれるように、「そもそも、その「私」という考えそのものが苦しみの原因である」と気づいた時は、驚愕しました。
いままで、いろんなスピリチュアルティーチャーが自信をもって断言していたことは、ウソだったのかと唖然としたのです。
しかし、それも、意識のある段階では、真実とも言えることも納得し、ウソだと決めるけることもなくなりました。